第1章 結婚一番乗り!
(エピローグ)
披露宴会場に
『ひさしぶり!』という声が飛び交います。
新郎 夕さんの高校時代のバレー仲間が
久々に顔を合わせるんだそうです。
『あれ、月島は欠席?
相変わらず、つきあいわりぃなぁ。』
『違うよひなた、
ツッキーもホントは出席するはずだったんだよ。
でも、急にアメリカに出張することになって。』
『アメリカ~?』
『ツッキーは英語もペラペラだからねっ。』
『なんで山口が自慢気なんだよ!』
『しかし、西谷が最初に結婚するとはなぁ。
しかも子供まで。
おい田中!すっかり遅れをとったんじゃないか?』
『いや、なんで俺なんすか?!
順番でいえば、大地さんの方が先っしょ?!』
『な、そんなことより
この引き出物のTシャツ、マジ笑えるべ~。
こんなでっかく"家庭円満"なんて
四文字熟語書いたシャツ
どーこで着るんだって話。な、旭?』
『パジャマくらいにはなるかもな。』
『おいお前ら、そろそろ入場だぞ、静かにしろ。』
『あ、烏養さんはまだ独身なんすか?』
『お前ら、マジうるせー。静かにしろって!!』
扉が開いてスポットライトの中、
いよいよ入場の新郎新婦とその息子さん。
最初の衣装は、
『制服は黒学ラン、結婚式は黒紋付きだ!』という
新郎様のリクエストで、
夕様が、凛々しい紋付き袴。
アキ様は、
新郎様の前髪に合わせたオレンジ色の色打ち掛け、
そして優人君は七五三用の袴姿です。
角隠しで背が高く見える新婦様に負けじと
新郎様が、控え室で直前まで
目一杯髪の毛を立てていらっしゃったことは、
ここだけの内緒話…
西谷 夕様、アキ様、優人様、末永くお幸せに♥