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ウェディングプランナー(R18) Hi-Q

第18章 誓いの言葉




恐れていた知らせは、
久しぶりの木葉さんからの着信で届いた。

仕事が終わって、
近くのスーパーで買い物中のことだった。

『小春ちゃん、久しぶり…元気?』

『はい、なんとか、生きてます。』

『…あかーしから連絡あった?』

『いえ…連絡先、教えてないので。』

『は?まだ?
二人で社長室まで乗り込んどいて
お互いの連絡先、知らねーの?』

『…一切、連絡とらないって
社長の前で宣言したし…
知ってたらかけたくなって苦しいから。』

『…二人とも、相当なMだね…ま、いいか。
あのさ、あさって、発つらしいよ。』

…あさって。土曜日。

なんで、
平日にしてくれなかったんだろう。

週末のこの2日間の絶望を
一人で過ごすことを思うと
既に、倒れそうになる。

『明日の夜、うち、おいでよ。
あかーしも呼んだ。
夜中しか来れねーみたいだけど、
どんなに遅くなっても来いって言ってある。』

『…あの、木葉さん、』

『んー?』

『あたし、京治さんの顔見たら
行かないで、って言いそうで…
会って大丈夫だと思います?』

『…俺は、それが普通だと思うけどね。
でも、大丈夫でも大丈夫じゃなくても、
会わない、って選択肢はねーだろ?
だって、二人で決めたことなんだから。
二人でちゃんと、ケジメつけねーと。』

その通り、だと思う。

『そうですよね。
…うん。行きます。
でも、木葉さん、お願い。
私が京治さんにムチャ言わないように
見張ってて下さい。』

『…エリも来るよ。
俺よりずっと頼りになるから。』

『…はい。』

『絶対、おいで。
一人になるなよ。
考えすぎは、よくない。
木兎みたいに
考えなさすぎもどーかと思うけど。』

『…フフフ。』

笑ってしまった。
木兎さん、ここにいなくても
笑わせてくれるって、すごい。

私の笑い声をきいて
木葉さんも、ちょっと、笑った。

『じゃあ、明日。』

『木葉さん、』

『なに?』

『いつもありがとう。』

『あれ?言っとくけど、
感謝されるような感じのじゃなくて
いつもの普通の飲み会だよ?
そんな、涙の演出とか、
まじでゼンッゼンねーから。
主役からも会費もとっちゃうよ?』

…木葉さん、ほんとに、ありがとう。





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