第18章 誓いの言葉
『な、明日明後日、仕事のヤツ、いる?』
…明日は土曜日。
地下室勤務の私は、もちろん休み。
京治さんも、今日の一件で
休んでいいと言われてるらしいし。
『みんな休み?じゃあさ、土日でどっか、
近場に一泊旅行、行こうぜ!
あかーしもこれから忙しくなるだろーし
小春ちゃん、引っ越したら、
なかなか今みたいには会えなくなるし。
写真とかいっぱいとってさ、
あかーしが浮気できなくなるような
楽しい想い出、つくろう!』
『木兎さん、今、俺が浮気しないように、
って言いました?ふざけてます?』
『ふざけてねーよ。
お前らがどんなキレイごと言ったって、
俺は、お前らがお前ら以外のヤツと
つきあうのは、許さねぇ。
なんでかっつーと、
お前らは、超 お似合いだから。
小春ちゃんは、もう、俺らの仲間だし。
だから、ピッカピカの想い出と
楽しい顔の2ショット写真、
いっぱいお前に持たせて、
ほかの女に目がいかないように
俺が全力で呪いをかけるっ!』
木兎、呪いってなんだよ(笑)
木兎さん、俺が浮気する前提で話すの、
止めてください(怒)
(笑)でも、小春ちゃん以外は
私も考えられないな。
小春ちゃん、
もし赤葦君と別れても
あたしの妹でいてくれる?
…木兎さんのとびっきりの優しさで
みんな笑顔になる。
さすが、木兎さん。
『あかーし、もう悩むのやめろ。
小春ちゃんを笑顔にするためだけに、
二日間、過ごせ。
歩くときは、基本、手つなぐこと!
一泊二日の間に、最低50回、キス!
これ、先輩からの命令な。』
あ、それいいじゃん!
手、つなぐ時は、恋人つなぎしろよ、
こーいう感じの…
やだ、光太郎、これ、指相撲の握り方(笑)
秋紀、うちもキス50回、ノルマ~。
木葉さん、自分がイチャイチャしたい
だけじゃないっすか?
…木葉さんのあったかい気遣いで
みんなの心がほぐれる。
さすが、木葉さん。
木兎さんの奥さんもエリさんも、
本当のお姉ちゃんみたい。
…もし、もし、いつか
京治さんと別れたとしても、
この人たちと過ごした時間は
絶対、忘れない。
恋は
いつか消えてしまうかもしれないけど、
愛は
いつまでも、心に残るはず。
この人達と繋がっていたい。
家族みたいな"変わらない愛"で。