第18章 誓いの言葉
並んで湯槽に浸かりながら
思いきってエリさんに聞いてみた。
『木葉さんとは
どうやって知り合ったんですか?』
『1年前の夏。海でナンパされた。』
『木葉さんが、ナンパ?!』
『違う違う、コータロー君に。
秋紀と赤葦君は、後ろから警備員みたいに
ついてきてた。申し訳なさそうにね。』
『…目に浮かびます(笑)
なのになんで木葉さんと?』
『コータロー君、
奥さんも一緒に来てたんだよ。
ナンパの様子、遠くで見て笑ってんの。
あたし、コータロー君より
奥さんと友だちになりたくて
私からコータロー君の奥さんを
逆ナンしちゃった(笑)』
『えーっ?!で?』
『コータロー君の奥さんと仲良くなった後、
あの夫婦によくBBQとかドライブとか誘われて。
そこによく秋紀も参加してたから、
自然と2ショットになるじゃん?
そのうちあたしから、
つきあおうよ、って
秋紀を口説いたんだよねー。』
『…京治さんは?』
『赤葦君は、仕事が忙しいから
たまにしか一緒には遊ばなかったかな。
ほら、もう、そこにいてくれるだけで
空気がキラキラ、っていうか。
男、というより…王子様?
おそれ多くて、
恋愛感情なんか抱けないわ~。』
『エリさん達は、結婚しないんですか?』
『どーだろね?あたしは
秋紀となら結婚したいと思ってるけど、
秋紀がどう思ってるかはわからないなぁ。』
『木葉さんの気持ち、わからなくても平気?』
『平気、っていうより、
私、いつも全力で愛してるからね。
これで通じなかったら、諦めもつく。
でも、秋紀みたいなのは、
追っかけたらダメよ、多分。
向こうから追いかけたくなるような
女でいなくちゃ、とは思ってる。』
…やっぱり、エリさん、格好いい…
『あれ、小春ちゃん、元気なくない?』
『エリさ~ん、あたし、
京治さんに何をしてあげたらいいのか、
わからなくて…
仕事の役にも立てないどころか
私といると、
京治さんも立場が悪いみたいだし…』
『…小春ちゃん、辛いねぇ…』
バシャッ。ガバッ。ムギュ。
突然、ギューっと抱き締められ、
目の前に、エリさんの豊満な胸の谷間。
おぉ…めまいがしそう…
木葉さん、この谷間、独り占めなんて
幸せですね…
いや、そういうことでなく!!