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ウェディングプランナー(R18) Hi-Q

第5章 ヴァージンロード~月の道~



ある日、珍しく、蛍から電話があった。


『ちょっと。うちに来てくんない?』

『今?急にどうしたの?』

『いいから、出来るだけ早く来てよ。』

…呼び出されることなんて滅多にないから
何事かと心配で駆け付けてみると、
蛍が、中型の段ボール箱をにらみつけている。

『遅いよ。出来るだけ早くって言ったのに。』

『急に呼び出した方がそれ言う?
これでも急いで来たんだけどね…で、なぁに?』

『コレ。なんとかしてくんない?』


蛍の目線の先の段ボール箱からは、
ガサゴソガサゴソという音がする。

…蛍に言われるままに箱を開けてみると、
おがくずまみれの生きた伊勢えびが二匹…

『…ねぇ、何で伊勢えび?!』

『知らない。
なんか、つきあいで書いたアンケートが
当たっちゃったらしいケド。』

『どーすんの?』

『だから呼んだんじゃん。持って帰ってよ。』

『こんな大きさの段ボールを電車で?
中からゴソゴソ音がするのに?
怪しすぎるもん、無理無理。持って帰れない。』

『どーでもいーから、どーにかして。』

『…あれ、蛍、もしかして、こういうの苦手?
恐竜と一緒みたいなもんじゃない?』

『は?恐竜と一緒にすんな!』


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