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ウェディングプランナー(R18) Hi-Q

第18章 誓いの言葉




『木葉さんに、お世話になりっぱなし…』

『うん、
高校の頃から、ああいう人だった。
目立つのは断然、木兎さんなんだ。
木葉さんは、目立たないけど
なんでもソツなくこなすタイプで、
Mr.器用貧乏、とかって言われてて、』

『そこだけ聞くと、ヒドイあだ名(笑)』

『でも、木葉さんがいないと
俺も木兎さんも全然、ダメ。
木兎さんを生かすためにも、
木葉さんは、欠かせない存在だったし
…今は、小春と生きていくために大事な人。』

"小春と生きていくために"。

たくさんの言葉はいらない。
その一言で、十分。

…と思うと同時に、
社長の言葉を思い出す。

『京治には才能がある。
人を見抜いて動かす力。
多くを語らずとも人を惹き付ける力。』

木葉さんも木兎さんも、
京治さんに活かされてたことが
ちゃんと分かってるから、
今でもこうして仲良いんだろうし、

私はまさに、
言葉は少ないのに愛が伝わってくる
京治さんの魅力に惹き付けられてる。


これが京治さんの持つ才能で、

その才能を活かして
赤葦建設を大きくしていくことが出来るなら…

私が、京治さんを独り占めしては
いけないんじゃないだろうか?

…苦しい。

好き、という気持ちが
いつも、ごめんなさい、に繋がる。

好き、という気持ちを口に出すと、
誰かの生活が変わってしまう。

…すき。
言いたいのは、
たった、その二文字。


言ってもいい?

言うと、あなたが苦しむ?


…二人きりのリビングに流れる沈黙。

空気が、静かに動く。



京治さんが私に、

手を差し出した。


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