第18章 誓いの言葉
性急で迷いのない手の動きに
戸惑いが隠せない私を、
そのまま後ろ向きに立たせ、
手を壁につけさせられる。
カチャ、ジャッという金属音の直後には
『…ンァッ…』
硬いモノが挿入されていた。
『け、いじ、さん…』
言葉もなく、後ろから突き上げられる。
ほとんど前戯もないというのに、
躊躇なく受け入れる私のワレメも、
イヤラシい音をたてていて…
『…ちょっと待って、京治さん、ゴム…』
私が必死に言葉を繋ごうとしたのを
遮るように、
口に指を入れられ、声を消される。
腰の動きには激しさが加わり、
…昇り詰めそうになったその瞬間に
片手で肉芽を刺激され、
『…ンッ、ゥァ…ッ…』
…私の薄ピンクのネイルが
つかめない壁を滑り落ちていく。
脱力した私を支えてくれたのは
京治さんの逞しい両腕。
『ァ…ハァ…京治さん、』
まだ視点の定まらない私の目に留まった、
京治さんの股間の昂り。
『大丈夫、出してないから、安心して。』
『…ごめんなさい、私一人…』
『ごめんはこっちのセリフだ。
守ってやれないうえに…
我慢できなかった。ホント、ごめん。』
『…このままで、大丈夫なの?』
まだ昂ったままになっているソレを
私が心配すると
『大丈夫。
仕事のことでも考えればすぐおさまる。
小春こそ、下着が濡れたね…』
さっきまでの激しさがウソのように
優しくて穏やかな言葉と手つき。
そのギャップに、
また心をつかまれる。
母性本能をくすぐられる、
というか。
抱き締められたいのに、
抱き締めてあげたい。
二人で
もぞもぞと衣服を整えると、
もう一度、ギュッと抱き締めてくれる。
『ごめん、俺、もう、行かないと。
小春、今夜、木葉さんちで会える?
そこでゆっくり話そう。それと…』
私の左手をつかんで
ズボン越しに
京治さんの股間に触れさせる。
『…こっちの続きも、今夜、ね?』
おでこに優しくキスをして、
何事もなかったように、
クールな顔で部屋を出ていく。
…身分違いと言われても、
会社の未来がかかってると言われても、
京治さんが
愛してると言ってくれる限り、
私は、
京治さんから
離れられない。
だってもう、
始まってしまったから。
シンデレラは…
最後は、幸せに、なれたっけ?