第18章 誓いの言葉
スッとドアを開けて滑り込み、
カチャンと鍵をかけた京治さん。
『京治さん、どうしてここが?』
『今朝、出張から戻ったんだけど
朝も昼も受付にいないなぁ、と思ってて。
さっき出張の報告しようとしたら
父が一人でエレベーターに乗ったのを
見たんだ。
行先がこのフロアっておかしいから、
後をつけてきた。』
何から話していいかわからなくて…
言葉を選んでいる間に、
京治さんの、
あの爽やかな香りに包まれる。
頬に、上質なスーツの肌触り。
背中に、抱き締める両腕の力。
そして、耳元に、切ない、声。
『ごめん、こんな思いさせて…
俺が惚れたのが悪いのに、
全然、守ってやれてない。』
…違うよ、京治さん。
『京治さんは、全然、悪くない。
先に好きになったのは、私。』
あのパーティーの日、
私を助けてくれて、
私の膝枕で眠ったあなた。
あの寝顔を見た時から、
私はあなたが好きだった。
『…さっき、父にいってくれた通りだ。』
『なぁに?』
『小春に、そばにいてほしい。
ホントは1日も、離れたくない。』
『聞いてた…の?』
『全部、聞こえてたよ…嬉しかった。
こんなに誰かを好きになったこと、ないんだ。
恋愛したら相手に迷惑かけるから
親の決めた人と結婚するのが一番だって
ずっと思ってた。
それが、俺の人生だって納得してた。
でも、小春に出会ってからは
自分の気持ちが抑えられなくて…
ほら、もう、どうしようもない。』
つかんだ私の右手。
京治さんの左胸に押し付けられる、
ドッ、ドッ、ドッ、ドッ…
早く、熱く、繰り返す鼓動。
…私の心臓も、
きっと同じくらい、早く、熱く
動いてるよ…
そのまま、
壁に押し付けられる。
あ、キス…
そのキスは、
激しくて長くて深くて。
言葉にならない想いがあふれてて、
どんなわがままも、
どんな願いも
聞いてあげたくなる。
『小春じゃなきゃ、ダメだ。』
ブラウスのボタンを外され、
押し上げたブラからこぼれた胸を
片手と舌で愛撫しながら
タイトスカートを捲し上げ、
ストッキングとショーツを
いっぺんにおろされる。
『け、京治さん…?』
返事は、ない。
動きも、止まらない。
…今、ここで?
どこまで、するの?