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ウェディングプランナー(R18) Hi-Q

第18章 誓いの言葉



パーティーが始まって
30分は過ぎただろうか。
挨拶や祝辞も一段落したようで
食事や歓談が始まったのだろう。

人の出入りにあわせてドアが開くたび、
中から、ざわめきや笑い声が聞こえ始める。

時々、遅れて到着するお客様もいて
はじめのうちはそれなりに忙しかったけど
一時間後には全ての出席予定者が到着し、
受付業務も終了となる。

出席者リストや
あまった配布資料を片付けていると

『ねぇ、』

と、男性の声がした。

『はい。』と、受付用の笑顔で答えると

『もう、仕事、終わったんでしょ?
俺と飲みに行かない?』

派手な顔、
…多分、世間的にはハンサムと呼ばれる…
夜の街が似合いそうな。

『まだ、勤務中ですので。』

『パーティー終わるまであと二時間はかかるよ。
すぐ戻ればいいじゃん。
ここのラウンジでちょっとだけ。』

『上司に怒られます。』

『だーいじょうぶ。俺と一緒なら。』

…何様だ?あ、もしかして、息子?
遊び人って言ってた、次男?…

『こーいう派手なパーティーでさ、
黒いスーツって、逆にそそるよね。
喪服の未亡人、的な?』

…わけがわかんない。
こういう人、すっごく苦手…

先輩たちがいたら、
誰か喜んで相手してくれるんだろうけど。

『すみません、私は、ご遠慮…』

フフン、と笑う顔。
こちらに身を乗り出してきて。

『堅物ちゃんほど、狙いたくなる。
ね、何なら業務命令にしちゃおうか?』

ゾッとする。
言い返すことも出来ずに固まっていると

『ねぇ、そこの、受付の、あんた。』

…呼ばれたのは、私?

声のした方へ振り返ると、
彼が立っていた。
あの、クールな、彼。



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