第17章 ジューンブライド ~クリスタルウェディング~
その夜は、なかなか眠れなかった。
男性のアウトライン
…見た目や肩書きや財力…でなく
人柄に惹かれたのは、いつ以来だろう。
私が今まで"タイプ"だと思っていたのは
"好み"ではなく"条件"だったと思い知る。
武田さんに口説いてほしい。
友達ではなく、付き合いたい。
草食系の理性的で優しい人柄の裏に
男らしい野性的な本能が隠れてる?
…どんなセックスをするんだろう。
元カレと別れて以来、
すっかり男性とは縁がない身体が
久々に…熱い。
武田さん、ごめんなさい。
無理に誘ったりしないから、
妄想に、つきあって…
自分で、シャツに手を入れる。
きっと、キスから順番に、
まずは胸を、優しく愛撫してくれるはず。
Dカップ、どう思うかな…
私、下から持ち上げられて
音をたてながら舐められるのが好き。
そんなこと言ったら、ヒクかしら…
…んぁ、感じてきた…
そのまま、下着のなかに手を入れる。
欲しがりな身体は、妄想だけで
100%反応してる。
指から?それとも、舐めてくる?
メガネ、はずすのかな…
…自分でクリトリスを触ると、
下半身にジンジンとした痺れが走る。
言葉で攻められるのが好きな私。
あんな官能的な本も読んでる武田さんなら
もしかして、Hな言葉も豊富かも…
でも、優しそうだから、イジワルな言葉も
丁寧語だったりして。
『ここは何ていうところですか?』とか
『どうしてほしいか言って下さい』とか
『ひとりでシタことあるんですか』とか。
先生みたいな顔で命令されたら…
あぁ、た ま ら な い…
彼がどんなペニスを持っているのか
想像したかったけど、私の頭の中は
もう、興奮の限界だった。
久しぶりに、取り出す。
一人遊び用の、バイブ。
被せるためのコンドームも…
よかった、あった。
もう、身体は、出来上がってる。
妄想は必要ないくらい、 欲しい。
割れ目を少し行き来させただけで
チャプチャプとイヤラシイ水音が響く。
腰の動きを止められそうもない。
ズプッ。
そのまま挿入し、奥にあてる。
あぁ、久しぶりのこの快感…目眩が…
名前、呼ばせて…
『…ぁあっ、いってつ、さんっ!』
自分でイクのは、久しぶり。
身体は寂しかったのに、
心に余裕がなかったから。
武田さん…勝手に、ごめんなさい…
次に会った時、顔みて話せるかな…