• テキストサイズ

ウェディングプランナー(R18) Hi-Q

第16章 指輪



一人になって3日目の夕方。
烏野のバレーの練習が終わって
スマホをチェックすると、LINEが届いてた。

アキ姉だ!

急いで開く。


"お知らせ。
本日、この時間から先着1名様に限り、
メッセージを承りまーす(^-^)/"


…ラフな文面と絵文字。

やっぱりアキ姉、
俺のことをよくわかってる。

俺が、謝るきっかけを見失わないように、
あれこれ考え込まないように。

そう、
どうしよう、なんて考える暇もなく、
アキ姉の番号にかけていた。

『もしもし、おめでとうございます、
先着1名の座をゲットされました!
それでは、メッセージ、承りまーす。』

…声に、怒りは、感じられない。

『…ごめん。ごめん。ホントに、ごめん。』

『…何がごめん?』

『スロ屋に金、つぎ込んだこと!
簡単にアキ姉に借金申し込んだこと!
親に借りる、とか甘えたこと言ったこと!
もう、それ、全部まとめて、
大人の自覚が足りなかったこと!ゴメン!』

『もう、しない?』

『しない、絶対。今、どこいる?
すぐ、迎えに行くから!』

『…繋心が真剣にそう思ってるなら、
それを証明するものが、ほしいんだけど。』

…ギクッ。
でた。
バッグか?
アクセサリーか?

それでも、
アキ姉の存在はプライスレスだ。

覚悟を決めて、聞く。

『なんでもいいよ。何が欲しい?』

『あのね、ケーキ。』

『…は?』

『カットしたヤツじゃないよ。
まぁるいまんまのやつ。』

『どこのケーキ?何ケーキ?』

『どこのでも、何ケーキでもいい。
でも、一つだけ、条件がある。』

…この先に、どんな言葉が繋がるのか、
全く想像がつかない…

『な、なんだよ、条件って。』


/ 1378ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp