第16章 指輪
浴衣の胸元を大きく開く。
『ノ、ノーブラ?』
『浴衣だから…』
汗ばんだ肌。
谷間にも汗が光る。
そのまま唇を寄せて印を刻む。
どんなにほかの男に抱かれた体でも、
どんなに期待と失望を繰り返した体でも、
俺には関係ない。
てっぺんの突起は、
もうさすがに桜色、ではないけど…
グニグニときつく指でつまみあげても
痛さを快感に変える余裕がある、
大人のカラダ。
『アキ姉も、乳首、かてー。』
『…今日は、激しくして…』
こういうことを恥ずかしがらずに言うのも
すっげー、好きだ。
乳首にしゃぶりつき、きつく噛んだり
舌で転がしたり、弾いたりするうちに
柔らかかった突起は、固く、色濃く、
形もいびつになってきて…
『ん…ぅっ…もっと、刺激、ちょうだい…』
アキ姉の手が、俺の手を乳房に導く。
手のひらからあふれる胸を揉みながら
乳首を刺激を続けていると、
アキ姉が、腰を俺の下半身に
擦り付けてきた。
薄い布越しに、欲情した性器が触れあう。
浴衣でするセックスなら…
乱れ具合がよく見える体位がいい。
靴箱に手をつかせ、
後ろから浴衣をめくりあげた、
下着を見て、驚く。
黒。
『アキ姉…これ、勝負下着?』
『そう。繋心、喜ぶかな、と思って。』
『…最初から、抱かれるつもりだった?』
『…まさか、玄関とは思わなかったけど。』
こういうところも、大好きだ。
そんなら、遠慮はいらねぇな。
下着の隙間から指を入れ、
かき回しながら、
まるまるとしたお尻をパチンと叩く。
『最初から抱かれるつもりだったって、
しかもノーブラで人込みに行くとか、
やぁらしいなぁ。』
鳴りやまぬグチュグチュ、という音と
不定期に響く、乾いた肌を叩く音。
あぁん、あぅっ、と喘ぐ声が、
なまめかしい。
『1回、いっとけ。夜は、なげーぞ。』
後ろから、
痛いほど勃起した男根をつきたてた。
『あぁぁぁっ…奥まで、激しく、して…』
ギリギリまで抜いて、
奥まで激しく突き立てる。
割れ目に出入りする男根が
蜜にまみれて光っていて…
『イ、ク、…ケイ、シ…』
軽い痙攣の後、崩れ落ちたアキ姉を
そのまま抱きかかえて和室に運び、
せっかくの乱れた浴衣を楽しめる
あらゆる体位で抱き続けた。
…ゴムは、つけた。