第4章 夢の国ウェディング
夕食を食べたホテルのレストランでは
キャラクター達がアキちゃんの誕生日を
お祝いしてくれた。
少しアルコールも入り、
ピンク色のほっぺたのアキちゃん。
なんだろ、
眩しくてキラキラして見えるよ…
俺もついに、魔法の国の住人に
なっちまったのだろうか?
『あぁ、夢みたいに幸せな誕生日!
龍君、ありがとう♥』
部屋に戻ったアキちゃんは
そう言ってくれた。
『俺もすっげー楽しかった!』
『あ、今日買った色違いのTシャツ、
明日、着ようね。
サイズ、大丈夫かな?
ね、ちょっと着てみようよ。』
『あ、あぁ、そ、そうだな。
その前に俺、汗流したいな~。
せっかくのお揃いだし、
さ、さっぱりしてから着てみよーぜ。
んじゃ、俺、先に
シャワー、使わせてもらうわー。』
…わざとらしかったか?
いや、今さらそんなこと。
熱いシャワーを頭から浴びながら
自分の両頬を
バチンと叩いて気合いをいれる。
『無理せず丁寧に。やさしく。すぐ寝ない…』
ノヤっさんのアドバイスを復唱して
覚悟を決める。
俺の後にシャワーを浴びたアキちゃんは
備え付けのバスローブを着ていた。
その姿は
…こう言っちゃ何だが…
まさにグラビアアイドル並みの破壊力。
つい、生唾をのんでしまった俺。
『あ、あの…』
お互い、同じタイミングで口走る。
『何?』
『あ、龍くんから話して…』
目をあわせるのが恥ずかしい。
思わず抱き締める。
とても、面と向かって言えないから。
『アキちゃん、俺、アキちゃんに、触りたい。』
『龍君、わたしね、その…初めてなの。』
どぎゃ~~~~~~~~~~~~~ん!
いいのだろうか、いいのだろうか、
"初めて"
もらっちゃって、いいのだろうか?!