第15章 100回目のプロポーズ
『…生きてる間に一回は、って、
プロポーズの返事としちゃ斬新ですね。』
『…夢を追っかけてるヤツはさ、
時間の流れが俺達とは違うんだろーな。
1日単位で時間が流れる"現実"と違って
夢の先ってのは、
また次の夢に向かう道が繋がってっから。
その夢を追うのを止めるまで
ゴールは来ねぇ。
世間一般の基準じゃなくて
自分達の尺で物事考えられる強さがねーと
振り回されて潰れちまう。
希望しかない今のアイツらに
ピッタリの答えだと、俺は思うぞ。』
『烏養さん、相変わらず冷静な分析ですね。
なんだか、武田先生の言葉っぽいです。』
『だてに教え子の結婚式、
皆勤賞で出席してきたわけじゃねーから(笑)』
『もう、心置きなく幸せになって下さい。
俺ら、烏養さんのためなら、なんでも協力します!』
『澤村…お前、相変わらず、頼れる主将だよ(笑)』