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ウェディングプランナー(R18) Hi-Q

第15章 100回目のプロポーズ



『で、何の話でしたっけ?』

『そうそう、話、それすぎ。壮行会!
俺やツッキーが主導でやっても
トビオが嫌がるだろーからさ、
菅原君に相談して、あっち主導ってことで
うまいこと、やってやんなよ。
じゃないと、
いつまでたってもユラユラしてそうな
二人だからさ、一回、人前でちゃんと
ケジメつけさせといた方がいいって。』

『…及川さん?』

『なにさ?』

『まさか、優しくして彼女、寝取って、
影山を蹴落とそう、とか、
考えてないですよね?』

『何、ソレ!俺、鬼畜イメージ?
ひっどいなぁ~!』

『いや、一応の確認ですから。』

『確かにあの子、キレイになると思うよ。
でも、うちのカミサンには、
ゼンッゼン敵わないね。』

『予想を裏切って、
結構、長続きしてますもんね、
及川さんとこ。』

『ツッキー、バカなの?悪魔なの?
この俺が、自主的に結婚したんだよ?!
一生、愛する自信があるからに
決まってるじゃん!』

『及川さん、"一生、愛する"とかって、
及川さんのイメージ、だだ崩れですよ。
一途な及川さんなんて…
泳がない魚?咲かない桜?みたいな…』

『ちょっとツッキー、それ、
褒めてんの?ケナシてんのっ?!』

『どう聞いたって、
褒めちゃいないデショ(笑)
全面的にケナシてますケド。』

…なんだかんだと言っても、
決めたことには真面目で一途なのが
ホントの及川さんだってことを、
仕事を通してオレは知っていて、

だからこうやってついつい
そばにいて世話を焼いてしまう。

及川徹。
やっぱりこの人は、相変わらず、
腹が立つほど魅力的な人だ。

ん?

"決めたことには真面目で一途"?

…及川さんもトビオも、一緒ってことか。
似た者同士のくせに、
お互い、それ指摘されたら、
ものすごくイヤがるんだろーな。

あぁ、笑える。
天才って、やっぱり大変だ。

俺、つくづく、
凡人でよかったよ…

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