第15章 100回目のプロポーズ
『アキ、このTシャツはともかく、
俺、結婚すんなら絶対アキと…って
ホントに思ってっからな。
卒業する時、言っただろ。俺、今でも
大学出たら、アキと結婚したいって思ってる。
昨日、再会して、ますますそう思ってっし。』
『ちょっと、トビオ~、
Tシャツついでにプロポーズすんの、
やめて~、アハハハ、もう~。』
…まだ笑いが止まらないアキ。
いいんだよ、
たとえ今、真面目に言ったって、
どーせ返事はNOなんだろ?
せめて、言いたいこと、言わせろ。
『だから、ついでじゃねーってば。』
『わかった、わかった、ありがとう…
はぁ、とにかくさ、ここ、出よう。
駅中のウニクロが10時に開くから、
そこでシャツ買えば?それまでは
ジャケットはおってれば
後ろの文字はわかんないよ。』
『…それしかねーな。』
…今日、別れる時は、
どんなに辛いだろうって思ってたけど、
まさか、こんな
お笑いな展開が待っているとは、
夢にも思ってなかった。
さすがムードメーカーの西谷さん、
グッジョブです…