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ウェディングプランナー(R18) Hi-Q

第15章 100回目のプロポーズ



アキは、俺を待たせてるからといって
特に急ぐわけでもなく、
仲間と一緒に片付けをしている。

俺は、壁にもたれかかって、
その姿を見ていた。

いつもの俺だったら
『いつまで待たせんだ?』とか
『俺のこと、仲間に何て紹介したんだ?』

とか、いろいろ考えそうだけど、
今日は不思議と
そういう気持ちは一切、浮かばなかった。

なんだか…
テレビを見ているような気分、
というか、

現実味がない。

三年以上会っていなかったアキが
すぐそこにいる。
同じ志を持つ仲間に囲まれているからか、
高校の頃より、なんだか楽しそうだ。

…俺がいなくても、
ちゃんとやっていけてるんだな…

俺が知らない仲間たちと
笑ったり、
ふざけたり、
話し合ったりしてる姿。
どれも、見たことのないアキだ。

それを、寂しい、と思わないでもないけど、
でも、それはそれでいい、とも思える。

そりゃ、そうだ。
独りぼっちのアキより、
楽しそうなアキの方がいいからな。

アキが幸せなら、それでいい。
それだけでも、
この姿を見られただけでも、
今日、会えて、よかった。

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