第4章 夢の国ウェディング
どうする?
どうする??
どうする???
と、あれこれ相談した結果、
ノヤの嫁さん
…(以下、ノヤ嫁と呼ばせてもらうな。)の
意見により、
俺も手紙を書くことにした。
『っても、俺、
かわいい紙とか持ってねーんだけど。』
『むしろ、龍くんが
ブリブリの便箋で手紙書いてきたら、
私だったらドン引きするな。
最初はあんまり
下心が見えない方がいいと思うし。』
『ちょっと待て!龍、下心があんのか?!』
『し、下心?そ、そんなもん、まだあるか!
第一、名前も知らねーんだぞ。』
『てことは、名前を知ったら次は下心か?!』
『…ね、そう言う三流漫才は、
あとにしてくれるかな?』
~とまぁ、大騒ぎしながらも、
ノヤ嫁のアドバイスに従い、
俺は、
会社のロゴ入りの業務用メモ帳に手紙を書いた。
“手紙、ありがとうございます。
何かお役にたてることがあれば連絡下さい。
阿川急便 田中 龍之介“
これに、
携帯番号とメルアドをつけて。
『これなら、
もしラブレターじゃなかったとしても
業務連絡っぽくも見えるから、
自意識過剰な勘違いヤローには
思われないよ、きっと。』
…ノヤ嫁の言葉の中に、
少々気になるワードはあるが…
ま、確かにその通りだな。