第14章 祝福の拍手
大学2年。成人しました。
ええと、いろんな面で、
ちょっとだけ大人になりました。
たばこは、吸わないです。
お酒は、ちょっと飲みます。
…先輩に誘われて、
フーゾクデビューもしました。
俺の"初めて"は、
彼女じゃなく、プロでした…
でも、先輩いわく、
『ちゃんと知ってから彼女とシた方が
余裕もって彼女をリードできていいぞ』
って。
だから俺、
自分の"初めて"には納得してます。
ま、男はさ、女の子と違って、
そんなに大事にするもんでもないし。
夏休みに帰省した時、
町内会チームにも顔を出しました。
その時、初めて早瀬さんと話しました。
俺より3つ、年上でした。
地元の商業高校を出て、
銀行で働いてるそうです。
実家暮らしだって。
…彼氏がいるかどうかまでは、きけなかった。
きいたって、どーなるもんでもないし。
でも
『ねぇ、山口君っ!』って
名前を呼んでもらえて嬉しかったし、
『帰省した時は、また練習においでよ』
って言ってもらえて、
もう、それだけで大満足の夏でした。