第14章 祝福の拍手
ちなみに、俺の大学生活は、
まぁ、普通です。
講義にもちゃんと出てるし、
アルバイトも始めました。
バレーは、サークルだけど続けてる。
友達も出来た。
みんな、
次々、彼女を作って楽しそうだけど、
そこだけはまだ俺、クリアできなくて
クリスマスもアルバイトしてました。
正月休みは一応、帰省したけど、
家族の行事や手伝いであっというまで
町内会チームの練習に顔を出す暇は
なかったです。
…早瀬さんのことは、
ずっと気になってる。
だけど、俺の手の届く人じゃないから。
『みんなのアイドル』は、
俺にとっては
『スーパーアイドル』的な遠さなんで…
ホント、
目があったらラッキー、っていうか。
もし名前呼んでもらえたら超ラッキーで、
みんなででもご飯食べに行けたら
もう、最高!ってなくらい。
…あ、今、
"山口、相変わらずヘタレだな"
って思ったでしょ?
はい、否定しません。
だって、
人って、
そんなに、簡単に、変われないでしょ。
よほどのことがない限り…