第14章 祝福の拍手
こんな、絵に描いたような理想の人が
本当に、世の中にいるんだな、って
そう思いました。
思ったんですケド。
それだけ遠い人だってことも
すぐ、わかりました。
だって、みんなのアイドルですよ。
ツッキーくらいかっこよくて
バレーもうまくて、
頭もよければ可能性もあるだろうけど。
俺じゃ、
『その他大勢』にランクインするのも
やっとだろ…
わかってる。
わかってるから、
せめて、チームのメンバーとして
覚えてもらえたら嬉しい、と思って、
帰省してる間、
週二回の練習に、ずっと通いました。
『山口君、次、いつ、帰省するの?
また練習においでよ』って
声かけてもらえたら嬉しいな、
…って思って。
でも、
今回の帰省ではそこまで仲良くなれなかった。
次、だな、次。