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ウェディングプランナー(R18) Hi-Q

第13章 嫁ぎの紅(べに)



ピンポーン
…こんな夜中に、また?誰?

『はーい、盛り上がってる?
若者たち、ラブラブしてる?』

玄関ドアを勝手に開けたのは
絵美さん以下、
母の仕事仲間&バレー仲間のママさん達…

6人?7人?8人か?

日向君もまだそこに立ってるから
玄関は、押すな押すなの大混雑。

『アキちゃん、
律ちゃんのことは心配いらないわよ~。
私たち"おばちゃんズ"がついてるから。
あたしたち、老後は仲良く一緒に
生きていこうね、って決めてんの。』

『アキちゃん、いつの間にかお年頃になって!
もちろん、プロポーズ、受けたのよね?』

…はっ、そうだった。
今、プロポーズの最中だった…

改めて、日向君と向かい合う。

『…日向君、ズルい…』

『え?俺、ズルい?なんで?』

『自分ばっかりスーツ着て、かっこいい。
私…こんななのに…』

寝る直前だったからパジャマでスッピンで、
さっきパックしてたからオデコ全開のテッカテカ…

『いいじゃないの、
どーせ二人とも、間もなく脱ぐんでしょ?』

『ち、ちょっと、お、おかーさんっ(怒)』

おばちゃんズがドッと笑う。
日向君も一緒に笑ってる。

…日向君が、優しい人で、本当によかった…

『ま、とにかくそういうことだから。
私は今夜は"おばちゃんズ"の
パジャマパーティーでお泊まりしてくるわ。
翔ちゃん、アキをよろしく。
…これからずっと、ね。』

そういうと、
いつの間にか準備していたカバンをかかえ、
"おばちゃんズ"と一緒に出ていった。

…と思ったら、再度、ドアが開いて
"おばちゃんズ"が顔を覗かせる。

『写真、写真!』

有無を言わさず並ばされる。
カバンを抱えた母。
スーツで決めた日向君。
パジャマにスッピンで花束を抱く私。
…もうちっとマトモな格好してたかった(涙)

『あぁ、いい写真だわ』
『よかったよかった。』
…勝手に写メをとって満足そうな皆。

『じゃ、行くわね~。』
『スイートな夜をね!』

…母の友達、パワフルすぎる。

と思ったら、またドアが開いて母が顔を出した。

『客間に、お布団、敷いてあるから。
ごゆっくり、どーぞ。』

『もしかして、枕は…』

『布団も1組、枕も1つ、二人は1つ!』

パチンとウインクして
パタンとドアが閉まる。

…竜巻が去っていったようだ…

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