第13章 嫁ぎの紅(べに)
『いきなりは、ヤだ…指からが…いい…』
『うん、じゃ、力、抜いててね。』
…あ、あの言葉は、
意地悪じゃなくて優しさだったんだ。
ゆっくりと入ってきた指から
それが伝わってくる。
激しい動きはしないところも
日向君の優しさ…
小さなことから感じる、日向君の人柄。
知るたび、どんどん、好きになる。
心も、身体も、素直になる。
『うぁ、ひ、ひなた君、そこは…』
『ここ?』
『うん…ぁ、どぅしよ…イ…イ…』
『アキちゃんの気持ちいい時の顔、
見たいな…見せて。』
『こんなに早く、イッても、いい?
あ、あたし、どーしたら…いい?』
『俺の指でアキちゃんのイクとこ、見たい。
どんなかわいい顔、するの?
どんなかわいい声、出すの?』
休むことなく蠢く指と
日向君の優しくてエッチな言葉に
パチン、と快楽のスイッチが入った。
『…ぁあ、ひなた、くん…ぁ、あたし、
もう…ぁぁあああっっ…』
日向君の指を締め付けながら、
頭の中が真っ白になる。
ドキドキが、
止まらない…