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ウェディングプランナー(R18) Hi-Q

第12章 1年後のガーデンパーティー




…というわけで、
今、俺たちは、シャワーを浴びて
ラブホテルのベッドの上にいる。

けど、
雪乃と俺の間の微妙な距離が、
彼女の気持ちを物語っている。

『雪乃…やっぱりこわい?』

『…うん。しかも
申し訳ない気持ちでいっぱい。』

『なんで?』

『ちから君のこと大好きなのに、
さんざん我慢してもらってて、
なのに、初めてでもない…』

『もう、雪乃っ。
それは前にも言っただろ?
我慢じゃなくて、雪乃が大切だから。
しかも今さら初めてかどうかなんて、
ゼンッゼンどーでもいいし。』

『あのね、』

縮まらない距離のまま、
雪乃が、感情のない声で話し出す。

『私ね…自分の初めては、
恐怖以外の記憶がない。
確かにナンパされてついていったのは私。
でも、カラオケ行こうぜー、って
誘われたのに、そのまま車の中で…
怖かったのと痛かったのしか覚えてない。

それから何回か会うたびにされたけど、
全然気持ちよくならないまま、
妊娠がわかって、結婚して…

でも多分、彼はそれからはほとんど、
誰か外の女の人と遊んでたはず。
離婚するまで全然触れられなかったから。

男の人に何をしてあげたらいいかなんて
全然知らない私が相手じゃ、
彼もすぐに、飽きちゃったんだろうね。

だから、男の人と抱き合って、
気持ち良かったっていう記憶は1度もない。
それからは、誰ともつきあったことないし。』

…雪乃がこれほどイッキに喋るのを
初めて聞いた。

そして、
前の結婚のことを聞くのも初めてだ。

そうか。だからあんなに
助手席に乗るのを嫌がったのか…



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