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ウェディングプランナー(R18) Hi-Q

第12章 1年後のガーデンパーティー




さりげなく仲間の輪を抜け、
雪乃さんに、後ろからそっと声をかける。


『雪乃さん、行きましょうか。』


…俺は、気づいていた。
雪乃さんは、今日、まだ
二人に"おめでとう"を、言ってない。


『どこへ?』


…ここまでが、俺の役目だと思うから。
雪乃さんの見守り係として
ちゃんと役目を果たそう。

『二人の所へ。
おめでとう、を、言いに行きましょう。』

『…そうですよね…』

『ちゃんと、言った方がいい。自分のためにも。』

…自信なさそうにうつむく。
そして、細い声。

『あの…涙が出たら、どうしましょう…』

『おめでとうって言えれば、
泣いていいと思いますよ。
結婚式に涙はつきものですからね。』

『…縁下さんも一緒に、行ってもらえますか?』

『もちろんです。だって俺、
雪乃さんと約束したじゃないですか。』

…?という表情で、
雪乃さんが顔をあげる。

『困った時は、俺が助けるって。』

既に泣きそうな顔をしている
雪乃さんの口元が
少しだけ緩んだ。

大丈夫。
俺が、見届ける。

『さぁ、行きましょう。』


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