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ウェディングプランナー(R18) Hi-Q

第1章 結婚一番乗り!



その女性…ゆうとのママに
俺は見覚えがあった。
向こうも、俺の顔を見て動きが止まる。

『もしかして、にしのや、君?』
『え?あれ、早瀬?!』
…中学時代の同級生と、10年ぶりの再会だった…

『にしのや君、いつからここで働いてたの?』

『3年前。でも俺、
月曜はいつも出張教室で外に出てるから。』

『そうなのか~。
ゆうとは半年前からここに通ってるけど、
月曜だったから会わなかったんだね』

そんな話を遮ったのは
『ママ、おなかすいた~』という
ゆうとの声だった。

『ごめんごめん、そうだよね。』

『そうだな。よし、飯でも食いに行くか!
…って誘いたいところだけど、
この時間に主婦が急に外食ってわけには
いかないよなぁ。』

『うーん、ええと、私たちはかまわないけど…
西谷君は帰らなくて大丈夫?』

『俺?俺はいっつも、
スーパーの値引惣菜で一人メシ。
相手してくれるなら嬉しいくらいだ。』

…そんなわけで、
3人でファミレスに立ち寄った。

『早瀬、中学の頃から数学得意だったよな~。
俺、何回も宿題うつさせてもらったっけ。』

『西谷君、 授業中、寝てばっかりだったじゃん、
あれで勉強、わかるわけないよね(笑)
でも、文化祭とか体育祭とか、
西谷君がいるとすっごく心強かった。
もりあげ上手っていうか。』

中学校の頃から順番に思いで話に花が咲き、
そして最近の話になる。

『…てなわけで、私はゆうとを産んですぐ
離婚しちゃった。現在、シングルマザー歴5年目。』

『そっか。すげーな。
子育てして仕事して家のこと毎日やるって、
お前、すげーよ。一人で頑張ってるんだな!』

『いやー、毎日のことで精一杯。
今日みたいに、
ゆうとを一人で待たせちゃうこともあるし。
とても頑張ってるなんて言えないよ~』

『いや、誰が何と言おうと、早瀬は頑張ってる!
自分のこと1つロクにやってない俺より、
はるかに頑張ってるって!』


…西谷君、全然かわってないね。
あの頃も今も、優しい人。
そう言って、早瀬が笑った。


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