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ウェディングプランナー(R18) Hi-Q

第11章 ガーデンパーティー



アキと出会って2回目の冬。

今日はアキのスタジオで早めの夕食を済ませて、
俺もアキもそれぞれ仕事の続きをしている。

『コーシ、コーヒー煎れるけど、休憩しない?』

『あ、するする。俺にもちょーだい。』

パソコンから目を離し、
大きく伸びをする。
コーヒーのいい香りと一緒に
あまくてこんがりした香りがしてきた。

『何作ってるの?』

『野菜を使ったクリスマスケーキ。』

スポンジの部分が、赤と緑になっている。

『これ…何の色?』

『ニンジンとホウレン草。』

そこに白い生クリームがかかると
すっかりクリスマスカラーだ。

『コーヒーと一緒に試食してみる?』

『それより俺は、
アキに生クリームをつけて試食したいんだけど。』

耳元に唇を寄せたアキがささやく。

『ヘ・ン・タ・イ(笑)』

…出会った頃は、
人生に希望が見えず、
お互いにもたれあうだけの二人だった。

あれから、俺たちは変わった。
仕事ではそれぞれの未来を、
生活では同じ未来を見ながら
一緒に前に歩いてる、
という実感がある。

同じ日に、
同じ理由でフラれて、
翌日、ここから始まったんだよな…

コーヒーを淹れているアキから離れ、
一人で窓際へ行く。

あの日、色を失って見えた景色。
今日は、仙台駅周辺の
イルミネーションがキレイだ。

…約束の、1年。
やっぱり、プロポーズは、俺から伝えたい。

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