第10章 公開プロポーズ
試合が終わって二時間ほどたった頃、
光太郎から連絡があった。
『今、どこ?
俺、今日はもう自由だからデートしようぜ!』
近くの駅で待ち合わせする。
『お待たせ!なぁ、試合、どうだった?
俺、カッコよかっただろ?惚れちゃった?』
『惚れた…じゃなくて、惚れ直したよ。』
『お、今日は素直だねぇ。
しかも今日のアキ、
いつもに増してかわいいじゃん。
俺も、惚れ直したっ!』
…初めての遠出デートだし、
誕生祝いも兼ねてくれるっていうから
ちょっとだけおしゃれしてきた。
それに気付いてくれてるのが、嬉しい。
『で、どこ行く?
とりあえず街中でもブラブラしてみる?』
『いや、今なら日暮れに間に合いそうだ。
あのさ、この街の展望台、
夜景がキレイで有名らしいから、
そこにいってみようぜ!』
『光太郎が夜景?屋台の間違いじゃないの?』
『屋台も出てるかもしんねーじゃん(笑)
ま、飯は後でちゃんと食うからさ。
とりあえず、夜景見に行ってみよーぜ!!』