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ウェディングプランナー(R18) Hi-Q

第10章 公開プロポーズ



その後、温泉にはいり、
ちょっとぶらぶら観光も楽しみ、
帰途についた頃には
周囲は暗くなり始めていた。

車を運転していた光太郎が
ふと思い出したように聞く。

『な、しんどい時、何を思い出した?』

『…知りたい?』

『知りたい。っていうかさ、それ、
1位のご褒美にご馳走しちゃるわ。
ビール?あ、アキなら寿司かな?』

『…あのね…光太郎。』

『ん?』

『光太郎のことを考えながら走ったの。』

『…この~っ。かっわいいヤツ!』

光太郎が急にハンドルをきる。

『よし、ご褒美は、俺だ!』

道路脇の松林の中に車を停める。

『…そんなに急がなくていいけど?』

『いや、俺が、今、したい。』

『もうちょっと行けば、ホテルあるんじゃない?』

『したこと、ある?カーセックス。』

『…ない…』

『実は俺も、ないんだよね~。
だからさ、今日はアキの1位の思い出に
二人で初体験してみよ~っ!』

『それって、1位、関係なくないっ!?』

…いつものことだけど。
光太郎といると、
どんな些細なことでもイベントになる。

私自身、
そんな光太郎の行動を見てると、
あきれながらも
どこかワクワクしてしまうのだ。

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