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ウェディングプランナー(R18) Hi-Q

第10章 公開プロポーズ



…単純すぎじゃない?と思う一方で、
そんな気持ちで走ったことは
もう、久しくないことに気付く。

『お、ちょーどいいじゃん。
こーいうの、出てみれば?』

目の前のテレビで、
隣県の小さなマラソン大会の告知をしていた。

…これなら、知ってる人もいないかな。
人目を気にせず走ってみたい。

私はまだ、走ることを
楽しいと思えるのだろうか…

『ハーフマラソン、出てみようかなぁ。
ね、光太郎も一緒に出ようよ。』

イベント好きな彼のこと。
きっとノッてくれると思って誘ってみたら、
意外な答えがかえってきた。

『これはアキが一人で走んなきゃダメだろ。』

『なんで?』

『俺が走ったら、俺とアキの競争になるじゃん。
自分の気持ちを確認したいんだったら
アキ一人で出ないと。』

…そんなこと、考えるんだね。
私の知らない光太郎の一面だった。

でも、確かに光太郎のいう通りで。

だから私は、
一人でその大会にエントリーした。

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