第10章 公開プロポーズ
でも。
なんだか行けば楽しそうな気がする。
どうせ、予定もないし。
おごってくれるって言うし。
そんな、軽い気持ちで行くことにした。
飲みに行った先でも、
『ビールの銘柄あてしよーぜ』と誘われ、
結局、この戦いは光太郎が勝って、
『じゃ、俺の言うこと、1つきいて。
俺と、つきあえ。』
というので
(酔った勢いもあり)
付き合うことになった。
…出会ったその日、だというのに。
『よし、アキ。
じゃあ、つきあった記念にセックスしよーぜ!』
…え?出会ったばかりですけど?
『でも、付き合うってなったら、
身体の相性、大事じゃん。
とりあえず、1回、ヤってみよー!』
…とりあえず?
『んもー。
あれこれ考えてる時間がもったいねーじゃん。
ヤってみて問題あったら、
それから考えればいいって!』
…なるほど、そういうことね。
って、アレ?
何となく納得しちゃうのはなんでだろ?
『あぁ、もう、考えたらたまんね。
すぐ、したい。どこでする?』
…どこで、って?
家かホテル以外にありますかね?
『とりあえず、ちょい出ししてから、
じっくりは後で。』
…ちょい出し?
『あー、もうダメ!アキ、こっち来いよ。』
…連れていかれたのは、
大変風通しの良い非常階段で…