第8章 小さな小さな披露宴
…数日後、
花巻と奥さんが、写真を届けてくれた。
袋の中には、
アルバムとは別に、写真たてが2つ。
ひとつには、店の前での1枚が、
もうひとつには、
最後にみんなで撮った集合写真が入れてある。
きっと、花巻の心遣いだろう。
2つの写真たては、
一成さんの遺影と一緒に
仏壇に飾った。
…一成さん。
アキさんのこと、心配しないで下さい。
俺だけじゃなくて、
俺の仲間もついてますから。
きっと、
お二人が思い描いていたような
あったかい『おかえり』の声が響く
お店になりますよ。
一成さんの代わりにはなれないけど、
俺なりに、
アキさんを支えていくって、
約束します。