第8章 小さな小さな披露宴
(エピローグ)
カメラマンの花巻さんが、
写真を見せて下さいました。
先日、
急に美容師のご主人とおみえになって
『一晩だけ、衣装を貸して下さい』と
言われた時はビックリしましたが、
事情があって式を挙げていない
ご友人のために
仲間同士でお金を出しあってのサプライズ
…とお聞きし、
それなら、と
ご協力させて頂いたお二人の写真です。
あぁ…
お二人にとって大切な場所で、
仲間に囲まれている幸せな気持ちが、
一度もお会いしたことのない
私にまで伝わってくる、
なんともあたたかな写真。
『花巻さん、
これ撮ってるとき、
花巻さんも幸せだったでしょ?』
『そうなんですよ。
私、この時、シャッターきりながら、
美大辞めてこの仕事選んだこと、
間違いなかったって、思ってました。』
…お会いしたことがないのに、
私も、大切な1シーンに関われたこと、
嬉しく思います。
見えないところで繋がっている
たくさんの幸せの糸。
それを結びあわせていくのが、
私のお仕事ですから。
松川一静様、アキ様、おめでとうございます。
どうぞ、末永く、お幸せに。
そして、いつかお会い出来る日を
楽しみにしています!