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ウェディングプランナー(R18) Hi-Q

第8章 小さな小さな披露宴




その日は、車を店の手前に停め
荷物をおろすところまで手伝って、帰った。

本当は店まで荷物を運んであげたかったけど、
そしたら彼女はきっと
『お茶でも』と勧めることになるだろう。
それじゃ、却って気を遣わせる。


そのかわり、
通夜には足を運んだ。
写真の中で笑っていたのは
やっぱりあの人だった。

『家内に苦労かけっぱなしで…』と
言っていたっけ。
あれから一度も家に帰ることなく
亡くなってしまったこと、
どんなに無念だっただろう。

俺は、
医療従事者の一人として
彼の望みを叶えてあげられなかったことを
申し訳なく思い、遺影に手を合わせた。

…それで終わり、のつもりだった。

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