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ウェディングプランナー(R18) Hi-Q

第27章 ウェディングプランナー



ゆうべはたくさん、
黒尾さんに愛された。

私の思いをちゃんと聞いてくれて、
全部、受け入れてくれた。

一人で考えていた間は
"覚悟"だと思っていたけど、

不思議なことに、
黒尾さんがそれを一緒に
受け入れてくれるとわかったとたん
"どんな変化が最初に起きる?"って
楽しみにかわった。

例えプランナーでなくなっても、
例え仕事を辞めても、
例え妊娠したとしても、

どんな私でもいいと言ってくれる人が
たった一人いるだけで、何も怖くない。

誕生祝いに
『何かプレゼントさせてくれ』って
黒尾さんは言っていたけど、

モノではなく、
この旅行の時間をとってもらえて
本当に、よかった。


…翌日も、小樽の街を散策した。
オルゴールや、ガラス工芸や、キャンドル。
素敵なものがたくさんあって、

黒尾さんは
"何かおそろい、欲しいんだろ?"と
何でも買ってくれる、って言うけど

私は、形のあるものは自分で買いたい。
…壊れてしまったり
なくしてしまったりした時が
申し訳ないから。

(そして、うっかり者の私は
本当によく、小さい物をなくすのです😢)

…だから、もう何もいらない、と思っていた。

けど。

『黒尾さん、ここ、寄ってみたい!』

運河通りの少し裏路地、
小さな入り口からいい香り。
少し古びた感じのそこは、
キャンドルと香水のお店だった。
販売はもちろんだけど、
オリジナルの香りも
調香してもらえるらしい。

"あ、これが欲しい"…と思った。

六種類のベースから1つ香りを選んで
そこにさらに別の香料を組み合わせて
オリジナルが作れるから

ベースだけお揃いにすれば
男性用も女性用も可能だし。

『黒尾さん、これがいい!
黒尾さんが私をイメージして
作ってくれた香水が欲しいです。』

『あ、楽しそうじゃん!
じゃあ、俺のはアキが作って。』

そんなわけで、
二人でお互いの香水を作ることにした。

ベースは二人とも"マリンシトラス"。

そこに、お店の人と相談しながら
200種類はあるというオプションの香料を
組み合わせていく。

…私にとっての黒尾さんはどんな人?
それをイメージしながら、黙々と。

今、黒尾さんもこうやって
私のことを考えながら、作ってくれてる。

"贈り物は、相手のことを思う時間"

まさに、そんなプレゼント。


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