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ウェディングプランナー(R18) Hi-Q

第27章 ウェディングプランナー



やわらかく、
アキを両腕で包む。

ギューっと。キツく。心まで。
大丈夫。彼女は、壊れたりしない。
強くて、しなやかで、真っ直ぐで。

少し強がりで不器用なところは
俺が守るから、大丈夫。

短い髪を、かきあげる。
まぁるい、おでこ。
気持ち良さそうに閉じた瞼。

無防備な唇に、キスをおとす。
重ねた分だけ、スキマが開く。
溢れた吐息に誘われて舌を侵入させると
口の中全部で俺を迎え入れてくれる。

止まらない、キス。
舌を絡ませ、口の中の隅々までなめて
また唇をあわせて、
その艶やかな音を部屋中に響かせるように
首筋からゆっくりと下へ。

鎖骨にも、肩先にも、うなじにも
小さな赤を散らしながら
手触りのいいバスローブの前を開く。

『相変わらず、貧乳のままでしょ?』

どーだっていいってば。
アキのBカップが世界一だって
言っただろ?

…いつかこのてっぺんに吸い付く
子供のことを想像しながら、
俺もチュウチュウと吸い付いてみる。

『…なんにも、出ないですよ?』

『だよな(笑)』

それでも
その光景を想像するだけで
心の中にあたたかい何かが満ちて…

触れる手はやわらかく揉みしだき、
口は、いつまでも乳首を離さない。

思い出す。
初めて抱いた時。

お互い愛はなく
誰かの代わりに
ただ、身体が欲しかった。

二人とも
傷だらけでなげやりで
淋しくて壊れそうで、頑なで。

ちょうど同じくらい
愛に飢えていて

ちょうど同じくらい
夢も希望も見失っていた。

似た者同士だったから
引き寄せあったのかもしれない。

何もない時に出逢えて、よかった。
からっぽだった部分を全部、
アキで満たしていける。

…薄い胸を
キスマークでいっぱいにする。
アキの心の傷が、
もう二度と、痛むことがないように。

『アキ、見ろよ。俺のシルシ。』

『…キレイ。
一生、消えなければいいのに。』

『消えたら、また俺がつけるから。』

『…一緒に暮らせる日が来たら、
毎日、新しいシルシ、つけて欲しぃ…』


俺の心には、
未来しかない。

一緒に暮らす日。
家族が増える日。

当たり前に思える毎日を
こんなに待ち望めること。

それを幸せだと思えるように

寂しかった日のことも
忘れないでいよう。

過去も全部、
俺の、一部。
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