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ウェディングプランナー(R18) Hi-Q

第27章 ウェディングプランナー



アキが心配そうにきいてくる。

『高いんじゃない?』

それも絶対、言うと思ってた(笑)

『それがさ、』

どうせ飯は外で食うから晩飯はナシ。
朝飯は、ビュッフェ。
(明日も食べ歩くわけだし。)

部屋は広くはないけど
清潔感のあるスタンダードダブル。
そして、このホテルの決め手の1つは、
窓からの景色。

運河沿いで、部屋からは夕陽と夜景が見える。
運河から徒歩一分、観光には最高の立地。

そしてもう1つの決め手は、

『都会のビジネスホテルくらいの値段なんだ。
だから宿代は俺が持つ。
ここは俺にカッコつけさせて。』

…このくらい、俺にプレゼントさせてほしい。

『黒尾さん…最高!』

『よし!
荷物、片付けたら、晩飯探しに出掛けるか?』

『あー、もう!ワクワクが止まらないっ!』

サッパリとしたインテリアに
大きなベッド、大きな窓。
小さなテーブルセット。

『景色が気になる!』

…と、トランクを放り出し、
窓際に駆け寄ったアキは、
大きな窓のレースのカーテンを開けて
歓声をあげた。

『見て、黒尾さん!運河がよく見える!』

俺も窓際まで行って、

…後ろから、抱き締める。

『もう、限界。』

そう。もう、限界。
羽田で会った時から、ずっと。

俺のものに、したかった。

『…やっとアキにさわれた…』

5ヶ月。
ずっと、逢いたかった。

『黒尾さん…』

肩の前で組む俺の手に
アキの両手が重なる。

二人で深く息をして
相手の感触を確かめて。

そう、この感じ。
ずっと、ずっと、欲しかった。

どちらからともなく向き合って。

キスを。

そっと、挨拶代わりのキス。
柔らかい、羽のようなキス。



もっと、キスを。

軽い、鳥のようなキス。
しっとりと、寄り添うようなキス。



息が苦しくなって
離れて、見つめあって、
また、キスを。

唇から愛が溢れるキス。
舌も唾液も交わるキス。



抱き締めあって
また、キスを。

吸い合うような、濃厚なキス。
なめ合うような、大人のキス。


唇からうまれる、なまめかしい音と
心からこぼれる、熱い、吐息の音。
耐えきれずにつぶやいてしまう、
お互いの名前。

部屋の中が、
逢いたかった気持ちで一杯になる。

…このまま、抱いてもいいかな?

そう思った。

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