第7章 メモリアルフォトアルバム
『アキ、お前を手放したこと、
ホントに後悔してる。
俺より先にお前を抱いた男に嫉妬もしてる。
こんなことなら、ぐずぐずしてないで
高校の頃に抱いちまえばよかった。』
『私ね、貴大に抱かれなかったからこそ
誰としてても、貴大のこと思い出してたよ。
貴大とだったらどんな風に感じるんだろ、
貴大とだったらどんな声が出るんだろ…って。』
俺たちは、もうあの頃には戻れない。
だったら。
『アキ、
高校の頃じゃ出来なかったような
セックスをしようぜ。』
思い出を飛び越えて、
時間が再び、動き出す。
知りうる限りの体位でつながる。
イヤラシイ言葉もいっぱい使う。
優しくするだけじゃない。
激しさも卑猥さも、
今だから遠慮なくぶつけられる。
求めて求めて
果ててもまたむさぼりあい、
ベッドの上だけでは収まりきれず、
風呂場でもキッチンでもソファでも
一晩中、あらゆる場所で、
出来る限りのことをした。
会わなかった3年の間に、
俺たちは、
男子女子から
男と女になったんだ、と思い知る。
…声もかすれるくらいに愛し合ったその日、
俺たちは、約束した。
『早く一人前になって、結婚しよう。』
もう、後悔したくないから。
もう、手離さないから。