第7章 メモリアルフォトアルバム
アルバムから顔をあげたアキに
キスをする。
高校の時は、キスだけで精一杯だった。
好きすぎて、
そこから先には手を出せないままだった。
でも、今は違う。
好きだからこそ、
アキのことを、隅々まで知りたい。
『アキ、俺と別れてから何人とつきあった?』
『…二人…』
『そいつらと、寝た…よな?』
『…うん…』
『悔しいな。
俺がアキを手放したばっかりに、
お前の大事な初めてをもらいそこねた、
ってことか…』
『貴大…』
『辛いときに頼りになれなくてごめん。
俺、あの頃の自分のこと考えると、ホント腹立つ。
今さらだけど、許してくれるか?』
『…会わなくなってから、私、
誰を見ても、貴大と比べてた。
貴大以上に好きになれた人は一人もいなかった。
貴大じゃなきゃダメなんだって
思い知らされた3年間だった。』