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ウェディングプランナー(R18) Hi-Q

第27章 ウェディングプランナー



そうこうしながら
一時間ほどたっただろうか。

『さてと、片付いたけどな。黒尾さん、どうする?』

さすがにこれ以上は甘えられない。

『おい。』

…起きない。

『起きろ~。』

…起きない。

『置いてくぞ?』

驚くほどの勢いで
頭がガバッとあがった。
…悲鳴と共に。


『置いてかないでっ!! 』


俺も大将も、驚いて言葉が出なかった。

ぼやーっとした顔で
キョロキョロしている彼女。

『おい、帰るぞ?』

『…う、えぇと…』

『とりあえず、』

彼女のバッグを手渡してトイレに押し込む。
…今日から生理中って言ってたから…って、
俺、世話しすぎだよな(笑)

カウンターに戻ると、
鍵を握って待つ大将が
小さな声で俺に聞いてくる。

『…置いてかないで、だとよ。』

『よく知らねーんだけど…
手ぇ繋ぐの、イヤらしい。
キスもヤダって言ってた。』

『わけありか~。いいなぁ、
俺が優しく癒してやりてぇ(笑)
黒尾さん、好意ないなら、
俺が彼女、介抱しようか?』

『お?4回目の結婚と離婚、目指す?(笑)』

…そんなことを話していたら、
彼女がトイレから戻ってきた。

『…あの、いろいろスミマセン。』

『こっちこそ、飲ませすぎてごめんな。
これに懲りずに、また来てくれよ。
黒尾さんと一緒じゃなくても、おいで。』

『はい、大根とスジ食べに来ます!』

『おい、一人で来るときは気を付けろよ。
大将、見た通りのエロおやじだから。
あんな風に潰れたら、間違いなくヤラれるぞ?』

『黒尾さん、言葉、選んでくれ~(笑)』

3人で店を出て、
大将とは、そこで別れた。

俺達は、とりあえず駅に向かって歩く。

彼女はちょっと千鳥足だけど、
手を貸すほどでもないようだから
…手を貸すと言っても拒否するだろうし…

俺が少し後ろから歩いて、見守る。

『…私、どのくらい寝てました?』

『一時間半、くらい。』

『くーっ!
最低のところを見せてしまって…
すみません。急がないと、終電が…走ります?』

『ムリだろ(笑)今ですら、斜めに進んでるぞ。』

ときどきシャツの裾をつかんで
歩道に引き戻す。

それでも、本人は急ぐつもりらしく、

小走りで進もうとする努力が
後ろ姿に見てとれる。


『おい、転ぶぞ!走らなくていいから!』

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