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ウェディングプランナー(R18) Hi-Q

第27章 ウェディングプランナー



『黒尾さん、お礼に
ご馳走させてください。何でもどうぞ!』

『マジで?俺も結構、楽しんだから
気ぃ使わなくていいのに。』

『いえ、それじゃ、こちらの気が済みません!
一番高いのから注文して下さい、
…ってくらい感謝してます。ね、夜久君。』

『俺は、それは困る。
給料日まで、もうちょっとあるから。
クロ、常識の範囲で頼むよ。』

…ハハハ、と笑った黒尾さん。

『夏希の尻に敷かれてんなぁ!』

その言葉の瞬間に、
夜久君のスマホの着信音が鳴る。

『ちょっとごめん、出させて。
…あ?うん、今、ちょっと訳あって
クロと早瀬と一緒にランコントル…
覚えてるよ、忘れるわけねーじゃん!
…だーいじょぶだって、
食わずに、腹、減らして、早く帰る!』

あーあ、もう、ホントに仲いいんだから。

『なーに?噂をすればの夏希ちゃん?』

『うん。あのさ、二人とも
スッゲー申し訳ないんだけどさ、
今日、夏希の誕生日なんだ。』

黒尾さんが笑い転げる。

『バッカだなぁ、早く帰れ!
じゃねーと、
俺まで夏希に怒られるじゃん(笑)』

『クロ、ごめん。で、マジで感謝!
早瀬、あとは丁寧に
おもてなししてやって。じゃーな!』

『ちょっと夜久君、いいけど、お代は?』

『明日、半分払うから、立て替えといて!』

頭の中は夏希ちゃんでいっぱい、
といった感じの夜久君は、
私と黒尾さんをおいてさっさと帰り…

『夜っ久ん、
相変わらず真面目で真っ直ぐだなぁ。』

『ほんと、頑固だし。』

『(笑)そうそう、確かに頑固。』

メニューを挟んで、黒尾さんと二人。

『どうぞ、お好きなもの、頼んでください』

『あんた…なんだっけ、綾瀬はるか?』

『…早瀬 アキです。』

『ごめんごめん、綾瀬さん、』

『じゃなくて、早瀬(笑)』

『そうそう、早瀬さんは何にすんの?』

『私は…ビール、飲みます。』

『じゃ、俺も。
食いもんは…遠慮なく、
俺が食べたいもの、頼ませてもらうな。』

…そう言った黒尾さんが選んだメニューは、
明らかに、自分が食べたいものじゃなくて
女性が好みそうで、シェアしやすいもの。

あぁ、端々までモテる人なんだろうな、
と思う。


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