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ウェディングプランナー(R18) Hi-Q

第26章 ~恋ネコ⑥~ 留守番プロポーズ



『…もしもし、クロ?
ちょっと、頼みがあるんだけど。』

『なんだよ、
天下の研磨社長に頼まれたら断れないじゃん。』

『そう思うなら、来て。』

『電話じゃダメなんだ?』

『全然、ダメ。ナマモノだから。』

『ナマケモノ?』

『ナマモノ…来てくれるよね?』

『なーんか、めんどくせぇ予感がするけどなぁ。
とりあえず今夜、顔出すな。』

*****************************

『遅くなった、ごめん。で、頼みってなんだ?』

『…おれ、明日から一週間、出張。』

『別にフツーじゃん?』

『水曜日、早瀬の誕生日だから。』

『へー。あ、ナマモノって、
ケーキでも届けろってことか。』

『違うよ。
早瀬は一人でケーキ食べる人じゃないし。
だいたい水曜のケーキ、今日、渡さないし。』

『じゃ、なんだ?』

『水曜になったら、コレとコレ、早瀬に、届けて。』

『…うわっ!
ちょ、これ、ナマモノどころじゃねーだろっ?!
水曜までどーすんだよ?!』

『…だからクロにしか頼めなかった。』

『俺は宅急便じゃねーぞ?』

『でも、恋愛レスキュー隊だって。』

『むむっ、その響きは…夜っ久んか?』

『うん。やっ君とこ、うちの取引先だから。』

『これ、仕事、関係ねーだろ(苦笑)
…こっちは?…え、これ…』

『うん、書いてある通り。』

『…お前さぁ、
いくらなんでも、もちっとそれなりに、
なんかこう、包んだりとかしねーの?
段ボールとビニール袋って…
事件現場の証拠品じゃあるまいし。
あんまりじゃね?』

『仰々しいの、ヤだから。わざと箱から出した。』

『ヒネクレモノ(笑)…てか、
俺が渡していいのかよ?』

『任せる。』

『でもさぁ…』

『クロならうまくやってくれる、…って。』

『また夜っ久ん?!そこも夜っ久んかっ!!
なんだ、お前ら、想像以上に仲良しかっ?!』

『ね、クロ、頼むね。
クロにしか、頼めない。』

『…くーっっ、お前に頼まれたら、
俺は断れねぇようになってんだよなっ!

いいよ、頼まれるよっ。
お前らの幸せを見届けるまでが主将の仕事だっ。』

『クロ、うまくやっといてね。』

『人使いの荒い社長め!配送料、高くつくぞ!』

『…婚活パーティー、優先的に入れてあげる。』

『ケッコーですっ!』

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