第26章 ～恋ネコ⑥～ 留守番プロポーズ

それまでの困惑した表情から一転した、
研磨の顔。

これから訪れる快感を理解した顔。
控え目だけど、好奇心に溢れた顔。

もう、大丈夫だ。
何をしても、必ず、私を受け入れてくれる。

私も、脱いだ。全身。

そして、
研磨の口のタオルを取り、
顔の上に、跨がる。

『研磨、何が見える？』

『…ワレメ。』

『どうなってる？』

『濡れてる。』

『なんでだか、わかる？』

『早瀬が、盛ってるから。』

『研磨のせい。なめて。』

『…遠いよ。
もっと、腰、落としてくれないと。』

研磨の顔に腰を落とすと、
尖らせた舌を私のワレメに這わせてきた。

『もっと中まで。』

さらに腰を落とす。
中に突き刺さる舌。
舌の動きに合わせ、
私も、自分で動く。

気持ちよさに没頭しそうになった時、
思い出す。
私が先に溺れたらダメだ。
今は、
研磨に喜びを感じてもらうのが目的。

は、っと思い振り向くと
研磨の股間も反り返ってる。

体の向きをかえ、
研磨に私を舐めさせながら
私は研磨を舐める。

手を使えない研磨は、多分、苦しいはず。

腰を離すと
研磨の顔は

私の愛液で濡れて、
頬は上気していた。

…キレイ。
この人、本当に宝物だ。
こんな時にそう思う私、どうかしてる。

でも、生まれて初めて
"誰かを大切にしたい"と思った。
仕事が大好きで
成功することばかり考えてた私が

人をいとおしい、と思ったのは
研磨が初めて。

大事にしたい。

もっと、
純粋な形で好きになった方がよかった？

だけど、
研磨は、言ってくれた。

『…ねぇ、早く、挿れさせて。』

研磨も、挿れたがってる。
快感は、自慰で充分だと言ってた研磨が。

妙な安心感。
他の人にわかってもらえなくていい。
研磨と私の間で伝われば。

『おれ、ゴム、持ってない…
ギリギリまで我慢するから、
外で出させてくれる？』

お願いが、かわいい。
かわいくてかわいくて、仕方ない。

上から跨がり、腰を下ろした。

プツ。
突き刺さった研磨の欲棒。
奥まで挿し込み、締め付ける。

『…うっ…』

『研磨、気持ちよくなって。』

『…勝手に、いいの？』

『私が先にイキそうだけど。』

『…ね、早瀬、先にイッて
おれを外で出させて。
人の手でイクの、初めてだ。』

ヤバい。キュンとする。