第25章 ~恋ネコ⑤~ 雨降りプロポーズ
その日から、もう、
寝ても覚めても
思い浮かぶのは
彼女のコトばっかりで。
困ったことに、
…考えただけで、
アソコが、固くなるんです。
身も心も、青春真っ只中なもんで(笑)
そんで、
日常生活に支障をきたすレベルに
なってきたので、
今でも仲良くしてる山本先輩に
こっそり相談したら!
山本先輩の彼女の大学の後輩、
ということが、判明!
う、う、運命だね!って思って。
紹介して下さい、って
お願いにお願いを重ねて
飯、食いに連れてってもらいました。
先に店に着いた俺達。
『犬岡、作戦、たててんの?』
『作戦?んなの、ムリっす。』
『え?じゃ、当たって砕けるつもりか?』
『いや、砕けないですけど!』
『んじゃお前、最初が肝心だから!
まずはカッコよくデートに誘えよ。』
『山本先輩、初デートは?』
『…ビシッと、夜桜、見に連れてったな。
それはそれは感動してくれて、
もう、イッキに俺にゾッコンだったぞ。』
『カ、カッコいいっ!!』
『お前も、頑張れ。』
『は、はいっ!…桜は…まだですね。
今なら…あ、先輩と下見に行った
イルミネーションとかいいっすよね!』
『イ、イルミネーション?!
イルミネーションには気を付けろ、
特に、イブは危険だ。
予想外のコトが次々起こる、
上級者向けのデートスポットだぞ…』
『…そうなんっすか?先輩、すげー!
超 頼りになるっ!リスペクトっす!』
…そうやって、
山本先輩からアドバイスを受けてたら、
来たっ。
山本先輩の彼女と一緒に!
やっべーっ。
好きすぎて、
言葉が出ないっ!
わーんわんわんっ、やべーっっ!
…ろくに口もきけない俺のかわりに、
山本先輩と彼女が会話を繋いでくれて
やっと少し、普通になった頃、
彼女…アキちゃん…が、言ったんです。
『お兄ちゃん、うちの大学のバレー部でね、
あたし、お兄ちゃんのバレーしてる姿、
大好きなのっ!』
共通の話題、発見!
『お兄ちゃん、ポジションは?』
『エースだよ🎵犬岡君は?』
…ガーン。
俺、ベンチっす。
山本先輩が、助け船を。
『犬岡はミドルブロッカーでさ(高校時代。)
運動量、パねーよ!(試合に出れば。)だよな!?』
『う、う、ぃ…』
『えー、見てみたいなっ!』
『ぅ…ん…』