第25章 ~恋ネコ⑤~ 雨降りプロポーズ
初めて会ったとき、
アキちゃんは、
バッタのように…違うな、
カエルのように…これも違うな、
ほかに、飛び跳ねるのは、
ウサギのように…あ、コレだ!
そう、ウサギのように、
飛び跳ねてました。
大学の、チア部。
俺がいる大学、じゃなくて
ライバル校の。
あ、バレーのライバルです。
つまり、対戦相手の学校のチア部。
観客席には人がいーっぱいいるのに
アキちゃんだけ、光って見えて。
キラリ、とかじゃないっす。
キラッキラ、(☆∀☆)っす。
大きく振り回される腕も、
ぴょんぴょん跳ねる髪も、
勢いよく上がる太ももも、
そして何よりその笑顔も、
ドラマか映画の画面のように
そこだけ、輝いて見えました。
アキちゃんから目が離せず、
イレギュラーボールを避けきれなくて
(残念ながら、俺、ベンチ。)
ボールぶつかって、鼻血出ました。
あの鼻血は…
ボールがぶつかったからじゃなくて、
アキちゃんの健康的なふとももの奥と
正面からでもわかる胸の膨らみが
気になってしまったから、
…かもしれないのは、
先輩たちには内緒なんですけど。
とにかくアキちゃんは
"マンガのヒロイン"みたいに見えて、
俺、マジで
『大学、選び間違えた~😢』って
後悔したくらいの
ヒトメボレ、でした。