第24章 ~恋ネコ④~ ゆったりプロポーズ
攻守逆転。
カタッ…コロンッ
パンプスが脱げて、床に転がる音がする。
薄暗い会議室の長机に押し倒されて
一気に下ろされるパンストとショーツ。
そのまま、グイと開かれる両脚。
近付く顔…行き来する舌。
指で剥かれて顔を出す赤い実。
…なんか、こういうの、
AVでよくあるパターンじゃない?
『…ハァ、ハァ、ね、
だれも、いない、よね、ほんとに。』
『いないよ。』
クチュ。
口が離れ、かわりに指が。
『ぁぁっっっ!!
…ね、声、出しても…ハァ…いい?』
『ダメだろ。』
『なんで?』
『こういう所でする時は、
声は忍んだ方がムード出ると思わない?』
『そう、なのかな?』
『ラブホなら、声出してって言うけど。
会社では、忍んだ方が絶対盛り上がる。』
『…んぁっ…じゃ、我慢するから…』
『するから?』
『…お願い、挿れて。』
グイッと身体を起こされる。
『…な、なに?』
『この机の上だと、ガタガタいいそうだから。』
言ってることが急に冷静なのが、
おかしくてたまらない。
『早瀬さん』
『はい?』
『オフィスでするなら体位は?』
『…えぇと、バック?』
フフッと、笑った彼。
『…俺、早瀬さんのこと、かなり好きだな。』
壁に手をつかされ、
声がでないよう、彼の肉厚な指が
私の口の中を支配し、
そして、さっき私が丁寧に愛撫した
大きな彼自身が、ズン、と入ってきた。
『…ぅ、ぁっ…ぁぁぁっ…』
始めはゆっくりと。
ヒダの1枚1枚を奥まで確認するように。
触れそうで触れないスポットが
たまらず、疼く。
『ね、お願い、』
『もう?』
『じらさないでぇ…』
『1回、イっとく?』
『う…ん…イかせ…ぁぁぁぁぁっ!』
ズン、ズン、と突き刺さる欲棒。
静かな夜のオフィスに響くのは
湿った肉のぶつかる音と
潤んだ蜜のこぼれる音、
そして、ハァハァ、ぃゃ…という
私の、こもったあえぎ声と
ン…ン…と同じリズムで繰り返す
彼の、うめくような声、
最後は、二人の登り詰めた
声にならない歓びの悲鳴。
…『1回2回じゃ済まないかも。』
と予言(笑)した彼の言葉の通り、
そのあとも
壁にもたれての座位、
床の上での正常位、椅子も使ったし…
…私、自分がこんなに
セックスが好きだとは知らなかったぁ…