第23章 ~恋ネコ③~ あと出しプロポーズ
苦しそうな、ゆーき君。
『それでも…
初めての彼氏で
初めての人、だったんだもんね。』
『…うん…』
それは、一生かわらない。
私の初めての彼氏で
私の処女を捧げた人。
『彼のこと、忘れたい?忘れたくない?』
どうだろう?
考えても…しょうがないと思う。
『変えられないことだし
終わったこと、だもんね。
だから、忘れたい、じゃなくて
…新しい私に、なりたい。』
『わかった。でも、急がないで。
今日はただ、涙が止まればいいから。』
優しい人。
ありがとう。
甘えさせて、もらうね。
『ゆーき君、私も、なにか…』
私が出来ることっていっても
…アレを…舐めることくらいしか
…しかも、へたっぴ…できないけど。
起き上がって、
ゆーき君のズボンを下げようとしたら、
ゆーき君は私をソッと手でとめて
『ダメだよ。
本当に好きな人にしか、
そんなこと、しちゃいけない。』
『だってゆーき君は私の…アソコ…
触ってるのに?』
『僕は、アキちゃんのこと、本当に好きだから。』
ニッコリと笑って。
『無理かもしんないけど…
なんにも考えないで。
アキちゃんは、ステキだよ。』
『ゆーき君の言葉、信じる。』
『…いい?』
『うん。』
ブラウスをはだけ、
はずれかけたブラ。
ゆーき君の手が私のショーツにかかり、
それを脱がせると、
自分もズボンとパンツだけを脱ぎ、
シャツは着たままで、
…ゴムをちゃんとつけて…
『見えないから、安心して。』
…と、スカートは脱がせず、
汚れないように下にタオルをあててくれ、
私の上におおいかぶさりました。
『アキちゃん、挿れるよ?』
『うん…』
私はほとんど
ゆーき君のソレを見ることもなく、
ゆーき君も私のアソコを
無理に広げることなく、
湿り気の真ん中で、
二人を繋ぐぬくもりが
プツッ…と、1つになりました。
そっと、遠慮がちに奥に入ってくる
ゆーき君のソレ。
奥歯を噛み締めながら受け入れた、
人生、二人目の、男性。
まだ経験不足の私には
快感と呼ぶほどの余裕はないけど…
確かにそのとき、私は
なにも考えてなかったです。
元カレのことも、
ゆーき君のことを好きかどうかも。
痛くは、なかった。
涙も、出なかった。
きっと、
ゆーき君の優しさだと思います。