第23章 ~恋ネコ③~ あと出しプロポーズ
私は、
フラれた彼としか
セックスをしたことがないから
比べるとしたら
その彼とのセックスだけ。
初めての時の痛みや
"つきあってるんだから当然"な感じ、
それがセックスだと思っていた私にとって
ゆーき君のくれる快感は
甘くて、愛に満ちていて…
それはまるで
傷を治そうとしてくれている
お医者さんのように思えました。
決して大きくはない私の胸を
いとおしそうに
大切そうに手の中におさめ、
やわやわと揉みしだきながら
頂を指先で転がし、
少し固くなったそこを
そっと口に入れてチュッと吸い込み、
また離して舌で刺激…
優しさが沁みて
ジワジワと心の傷が痛む。
でもその傷が
少しづつ、ゆーき君の愛で
治っていくのもわかる。
今まで感じたことのない
自分の脚の間の疼きに驚きました。
これが"濡れちゃう"ってこと?
ソコには指一本触れてないのに、
キスをされるだけで、
胸をさわられるだけで熱くなる。
もぞもぞと動く私。
それまで黙っていたゆーき君が
話しかけてきました。
『アキちゃん、イヤじゃない?』
『ぜんぜんイヤじゃない。
でも、どうしていいか、わからない…』
『そのまんまで、いいからね。』
下着の間から侵入してきた指に
ワレメの間…前の方…をコリッと触られ
ビクンとする。
『…僕、すごく苦しかったんだ。
アキちゃんが
彼とつきあい始めたって聞いた時、
ココを彼に見せるんだ、触らせるんだって
思ったら、気が狂いそうだった。』
『…』
『いろんなこと、された?
たくさん、した?…気持ちよかった?』
彼とのセックスを思い出してみる。
いろんなこと?
…指でかきまわされたり、
舌で舐められたりした。
ブーンって音のする、
ちっちゃいピンクのおもちゃ、
使われたこともある。
恥ずかしいばっかりで、
気持ちよくなんかなかったけど、
そんなものなんだって思ってた。
たくさん、された?
…一回、寝てからは
ほとんど毎回、デートの最後は
セックスしてさよならだった。
それしかしなかった日もある。
つきあうって、そういうことなのかな、
って思って、イヤだとは言えなかった。
気持ちよかった?
…恥ずかしさや痛さは
"気持ちいい"ではないよね?
じゃぁ、気持ちよかったことは、ない。
それを正直に、ゆーき君に話しました。