第22章 ~恋ネコ②~ ダメ出しプロポーズ
アッキーとのつきあいは
本当に毎日、楽しくて新鮮で、
あっという間に3年が過ぎました。
つきあい始めた頃は
二人とも学生だったけど、
やがてどっちも社会人になり、
働き始めてからも、
会う機会こそ少なくなったものの
間柄…アウトドアデートが大好きで、
主にアッキーが俺をリードし、
俺はアッキーについていきながら
見守ってるのが落ち着く…は変わらず、
このままでも全然いいけれど、
次を考えるなら
つきあってまる3年たつ今かな、とかって
何となく頭のなかで思うことも時々。
でも、具体的にどうこう、とか
そういうことまでは考えてなかった、
そんなある日、
久しぶりに後輩のリエーフから
電話がありました。
『クリスマスにプロポーズしたいけど
何かいいアイディアはないか?』って。
ひょえ~、
あのリエーフが、
そんなこと真剣に考えてるのか!
ならば、俺だってそろそろ
そんなこと考えるべき、べき、べき…
うぅむ、プ、プ、プロポーズ、
俺、ビシッと、決めれるのか?
白眼をむく勢いで
自分の気持ちを確認した結果、
やっぱり俺も、プロポーズしようって
思ったんです。
だって俺、絶対、
アッキーを手放したくないから。
どうせ結婚するなら、
早い方が、親も安心するし。
一緒に生活とか始めたら
もっと楽しいだろうし。
…リエーフは、
先輩やタメ仲間にも電話して
プロポーズの方法を相談したらしいです。
でも、俺、そんなこと出来なくて。
一人だけ、相談しました。
後輩の、犬岡。
アイツとは、卒業してからも時々
連絡、とりあったりしてて、
しかも、アイツの彼女、
アッキーの、大学の後輩なんです。
そんなわけで、犬岡に相談して
その彼女にも協力してもらって
(指輪のサイズをこっそり調べてもらい、
選ぶのも二人に手伝ってもらいました)
俺なりに、準備を重ねて来ました。
決戦の日は、
クリスマスイブ。
リエーフが、この東京のどっか空の下で
アイツらしいプロポーズをしてる頃、
俺も、勝負するわけです。
勝負っていったって、
敵は、リエーフでも、
アッキーでもなくて。
"決めなきゃ"というプレッシャーに
負けそうな俺自身。
今年のクリスマス、俺は、
サンタクロースに"勇気"を
プレゼントしてもらいたいっす…