第22章 ~恋ネコ②~ ダメ出しプロポーズ
部屋着のズボンは柔らかい素材で
それ越しに手を這わせると、
ぬくもりと湿り気が伝わってきて。
『…アッキー、足、きつかったらすぐ言って。』
『うん。』
仰向けに寝かせて
シャツをめくりあげると、
ムムム?!部屋着の下は、
ノーブラだぁっっっ!?
ふと、我に返るわけです。
『俺、シャワー…』
バイト帰り。
多分、焼き鳥とか油の匂いとかしてるはずで、
『浴び…』
身体を離そうとした俺の背中に
ぎゅっとしがみつく、アッキーの両手。
『いいから。このまま…お願い。』
うぅっ、なんと女らしいことを~!!
いつも、男友達と同じ感覚でいたけど、
やっぱり女、なんだよなぁ。(←当たり前…)
目の前に並ぶ2つのゆるやかな丘と
見たことないような潤んだ瞳に
俺の中の"男"が目を覚ましました。
つきあって1ヶ月ちょっと。
一歩前に進むとき。
日頃はいつもリードしてもらってるけど、
セックスだけは、
俺に男でいさせて欲しい。
アッキーを、俺の獲物にしたい。
ガオー。
猛る虎、爪と牙を研ぎ澄まして、
(でも、優しく…)
彼女に襲いかかります。
最初は、一番食べやすい、胸から!
…と思ったら
『とらちゃん、がっつかない(笑)
ね、キスから始めてほしーな。』
あ、そうでした。
まずはきちんと気持ちを交わして。
見慣れた素顔も、今日はまた別物。
チュ、チュ、と小さな音をたてながら
柔らかい唇に傷をつけないように、
何度も何度もキスを。
『…とらちゃんのキス、優しいね。
大事にされてるってわかるよ…』
大事さ。
すっごーく、大事。
身体にも心にも
絶対、痛みを与えたくない。
大事すぎて…
もう、我慢できない。
『胸、触っていいよね?』
『ん…ちっぱいでゴメンね。』
『ちっぱい?』
『ちっちゃいおっぱい。』
『(笑)カンケーねぇよ。』
めくりあげたシャツの下は
いかにもスポーツが得意そうな
引き締まり、筋肉のついた身体。
ちっぱい?
ま、巨乳でないことは確かだけど、
そんなことは、本当にどうでもよくて。
口でしゃぶる乳首の固さと
彼女の声のイヤラしさで
感じてくれてるのが、わかるから。
もう、
止められないよ?
正真正銘、
俺のものにしちゃうよ?
素肌を感じたくて、
俺も、シャツを脱ぎ捨てました。